虫歯予防について




■虫歯のメカニズムから見た虫歯予防

 
4) シーラント(虫歯になり易い奥歯の溝を埋めてしまう方法)

一度大きくお口をあけて鏡を覗いてみてください。
ご存知の方も多いかもしれませんが、奥歯には複雑な溝が入り組んでいます。特に、乳歯(子供の歯)や永久歯(大人の歯)に関わらず、生えて来て間のない歯は、溝が深く食べ物が詰まったります。しかもこの時期の歯は、虫歯に対する抵抗力も弱いので、簡単に虫歯にかかってしまいます。シーラントは、そのような生えて間もない歯に対し、あらかじめ歯の溝を樹脂で塞いでしまう(シール)
虫歯予防法です。最近は、フッ素入りの樹脂も有り、2重の予防効果が期待できます。歯を削る必要も有りませんから一度お試しになってはいかがですか?

 

 
5)うがい薬の利用 
うがい薬にもいろいろなタイプのものが有ります。
まず、
1)芳香剤が入った口臭予防効果を主な目的にしたもの、次に2)口臭予防とある程度の消毒作用の両方を持ったもの。
そして、
3)消毒作用を主な目的とした消毒剤としてのうがい薬。1)2)は薬局、薬店、コンビニで入手できますが、3)については歯科医院での購入になります。使い方は、1)・2)は大切な人と会う前のエチケットとして、3)は、歯科治療の補助(家庭療法)としてお使い下さい。ただし、うがい薬だけでは歯の汚れを取り除くことはできませんし、(歯磨きもして下さい)増してや、虫歯も歯周病も治すことはできませんから誤解の無いように。

                            
6) ウオーター ピックの利用
  
あまり聞きなれない名前だと思いますが、この機械は、タンクに貯めた水をノズルの先から勢いよく発射し歯についた汚れを洗い流すものです。
しかし、歯に付着した汚れ(歯垢や歯石)は、とてもしつこくこびり付いているので、これで洗った位では取り除くことができません。では、何のためにこの機械を用いるかと言いますと、重度の歯周病のために歯から歯ぐきが大きく剥がれていたりすると、いくら歯ブラシで磨いてもポケット(歯周病が原因でできた歯と歯ぐきの境目に出来た深い溝)の底までは歯ブラシが届きません。そのようなところを、この機械で洗うと、ある程度、汚れや細菌が分泌した毒素を洗い流すことができます。ですから歯周病の方は、歯磨きと組み合わせてお使い下さい。お水の中に、うがい薬を混ぜるとより効果的です。  


7)定期検診
定期検診の重要性については、既に言われて久しいですが、それでも定期検診で診療所を訪れる方はまだ少数です。中には我慢に我慢を重ねて、我慢しきれないほど症状が悪化してからお越しになる、という方もおられます。でもそんなにひどい痛みが出てから(何もしなくても痛いのですから、私たちが触れようとするだけで余計に痛くなることも!)では、麻酔が効きにくくなるので、治療をするほうもされるほうもお互いに辛い思いをします。ですから、そうなる前のもっと早い時期に、お越しに成ることをお勧めいたします。昔の方は、“転ばぬ先の杖”とおっしゃいましたが、皆さんも転ばぬ先の杖代わりに、もっと歯科医をうまく利用するべきだと思います。定期検診を受けて虫歯を早期に発見することができれば、通院時間や治療費の節約ができますし、かかりつけの歯科医院で虫歯や歯周病の予防についての最新の情報だって知ることができます。お口は健康の入り口です、このことをお忘れなく!!


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