最近では、歯磨きに頼るだけでなく、フッ素やキシリトールを積極的に取り入れる方法が、より高い虫歯の予防効果をあげております。
ここでは年齢別に、虫歯や歯周病などから歯を守り、お口の健康を長持ちさせる方法や、予防に効果のある製品をご案内致します。


■40歳代から60歳代の、お口の注意事項について

歯には、年齢と共に硬くなる性質があり、徐々に虫歯に対する抵抗性が出来てきます。( 虫歯にかかりにくくなります。)

ですから40歳代になると、歯はかなり硬くなっていますから、昔(10代:ん〜懐かしい)に比べ比較的虫歯にかかりにくくなっています。しかしその代わりに、多くの方では、歯を支えている骨が傷んできていますから、歯周病にはかなりかかり易くなっています。

ですからこの時期に、歯周病が原因で、一気に歯を失ってしまわれる方がよくおられます。

歯周病とは、歯肉炎と歯周炎の総称です。(昔は、歯槽膿漏と言っていました)

歯肉炎とは歯の周りの歯ぐきに起こる炎症のことで、歯周炎は、歯肉炎が悪化して、歯ぐきの炎症だけでなく歯を支えている骨も溶けてくる病気のことです。
歯周炎にかかっている歯をよく見ると、歯と歯ぐきの境目に、食べかすだけではなく石のように硬い固まりが付着しているのを見つけることができます。
これは、歯石といって、磨き残した汚れが長い時間かかって固まったものです。

歯石の表面はザラザラしているので、歯ぐきをチクチクと刺激し、細菌の侵入を防ぐはずの歯ぐきというバリアーを弱らせてしまいます。そこに細菌が付け入る隙ができてしまい、細菌が歯ぐきの下にある大切な骨を溶かします。

この状態のまま放置しておくと、骨はドンドン溶けてなくなり、やがて骨の支えをなくした歯は、グラグラとゆれ始めます。歯がゆれ始めると、歯ぐきと歯の隙間が更に広がるので、食べかすや細菌がどんどん奥深くに侵入し、とうとう最後には、歯が抜けてしまいます。

特に、若いころから歯が丈夫で虫歯にかかったことがないという方は、あごの筋肉が発達している分、歯にかかる力も人一倍強いので、歯周病にかかった歯は歯周病菌の攻撃と、噛む時に加わる力の負担に耐えきれず、直ぐにゆれ始めて噛めなくなってしまいます。(こういう方は、“歯が抜けるまであッという間のできごと”です。)

この病気は、気付かないうちに、しかも多数の歯で同時に起こるので、かかってしまうと大変です。ですから、日ごろから歯磨きを正しく丁寧に行って、歯周病予防を心がけることと、定期検診による専門家の点検を受けていただくことをお勧め致します。